ブルーベリーの栄養を徹底解説!本当に目が良くなる?冷凍・加熱しても栄養素は壊れない?

健美コラム

目に良いと言われているブルーベリー。
ブルーベリーは栄養たっぷりで身体に嬉しいフルーツです。

ブルーベリーでほんとに目が良くなるの?加熱しても栄養は壊れない?
今回はブルーベリーについて栄養や食べ方などなど徹底解説致します!

ブルーベリーはアメリカでは栄養たっぷりのスーパーフード代表格として最新の研究が進められています。目に良いだけじゃないスーパーフードの秘密に迫ります。

【ブルーベリーの栄養の原点】ブルーベリーの歴史

ブルーベリーはアメリカ人の命の恩人

ブルーベリーは北アメリカ原産の果物です。

1620年頃からネイティブアメリカンの間で野生種のブルーベリーが食べられていました。そして、ヨーロッパ大陸から初期にアメリカに移住して来た人々が厳しい冬の寒さと食糧難に苦しんでいた時、ネイティブアメリカンから分けてもらったのがブルーベリー。

ブルーベリーのおかげで厳しい環境を乗り越えることができたので、アメリカではブルーベリーは『命の恩人』と呼ばれています。

ブルーベリーが日本に渡ってきたのは1951年。アメリカから伝わったのが始まりです。本格的な栽培が開始されたのは1980年頃と歴史が浅く、日本ではブルーベリーの栄養に注目が集まるようになったのは最近です。

【ブルーベリーの栄養】抗酸化パワーで目にも美容にも!

日本での歴史はまだ浅いブルーベリーですが、実際にどんな栄養や効果が期待されているのでしょうか?

ビタミンやミネラルなど沢山の栄養が詰まっているブルーベリーですが、注目すべきは抗酸化物質のアントシアニンと食物繊維。これがブルーベリーの栄養素の中でも含有量が多く、ブルーベリーのスーパーフードパワーを支えています。

他にもビタミンCやビタミンE、カリウム・鉄分・亜鉛・マンガンなどのミネラル成分など身体に嬉しい栄養素が含まれています。

目の機能を助ける

ブルーベリーは目にいいブルーベリーにたっぷり含まれるアントシアニンは、目が疲れた時に減少するロドプシンの再合成を助けることが分かっています。

また、明るい所から暗い所に入った時に、目を暗い所に慣らしてくれるのが暗順応。ブルーベリーはこの暗順応を早くするという効果も証明されています。

ブルーベリーが目に良いのは間違いないですが、注意したいのは目に良い=視力が良くなるわけではないこと。身体の大事な器官である目の機能を助けてくれるのがブルーベリーです。

美肌・アンチエイジング

ブルーベリーのアンチエイジング効果ブルーベリーに豊富に含まれる抗酸化物質アントシアニンには、壊れたDNAを修復する機能があります。これが目にも良いのですが、もちろん肌や全身にも効果があります。

シミしわの予防や日焼けによる紫外線ダメージの防止など。抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンEや美肌のためのビタミンAとの相乗効果でさらに期待できます。ブルーベリーに含まれる栄養素は、目や肌だけじゃなく全身の“サビ”を取ってくれます。

肉体疲労回復

ブルーベリーの肉体疲労回復効果アメリカ・ノースカロライナ州立大学の研究によると、ブルーベリーを含むベリー類に含まれるポリフェノールは、肉体疲労の回復を助けるという報告がされています。

実験の結果、アスリートが激しいエクササイズをした際に発生した炎症ストレスが軽減されました。日々の生活を元気に送るためにも抗酸化物質は積極的に摂りたいですね。

腸内環境改善

ビタミンやミネラルもたっぷりのブルーベリーブルーベリーには食物繊維もたっぷり含まれています。食物繊維は言わずと知れた腸内環境改善の代表格。

身体に必要な物を補いながら、不要な物は排出してくれるブルーベリーの栄養素たち。ポリフェノールの抗酸化力と合わせるとまさしくスーパーフードですね。

ブルーベリーの栄養は冷凍・加熱しても大丈夫!


これだけ沢山の嬉しい効果が期待できるブルーベリーですが、日本では生の果実より冷凍ブルーベリーや加熱したブルーベリージャムにソースの方がお馴染みです。

保存期間も生のブルーベリーだと冷蔵保存で1週間程度が限界ですが、冷凍や加熱してジャムにすると半年は持ちます。生ブルーベリーが手に入るのは旬の夏が中心だし、できれば冷凍や加熱しても栄養素が壊れない方が嬉しいですよね。

ブルーベリーを冷凍すると栄養はどうなる?

嬉しいことにブルーベリーは冷凍しても栄養素が壊れません。ビタミンCは壊れてしまいますが、冷凍すると逆にアントシアニンの含有量が増えます。生のまま冷蔵保存すると日が経つにつれて栄養価が落ちてしまいますが、冷凍すると新鮮な栄養状態をキープしてくれる上にアントシアニンが増えるという嬉しいおまけもついてきます。

冷凍ブルーベリーを食べていると洗っても落ちない程の青紫の色素が手に残りますが、あれはアントシアニンがたっぷり含まれている証です。

ブルーベリーを加熱すると栄養はどうなる?

次に加熱してジャムやソースにした場合、熱に弱いビタミンCや葉酸は減ってしまいますが、ブルーベリーパワーを支える抗酸化物質アントシアニンや食物繊維、ビタミンAやEは失われません。

逆に加熱すると『メラノイジン』と呼ばれる強力な抗酸化物質が生まれます。
その証拠が加熱した後のジャムやソースの色。

鮮やかな青紫は生果実と比べて濃くなっている程です。アントシアニンは植物の色を鮮やかに彩る物質なので、色が変わっていなければアントシアニンは無事!と覚えて下さい。

ブルーベリーは加熱や冷凍もOK!という保存方法も栄養も豊富なフルーツです。

ブルーベリーはここで選ぶ!種類と選び方

栄養成分たっぷりのブルーベリーの実
ブルーベリーは日本でも育てやすく、虫がほとんどつかないので農薬を使わずに育てられるフルーツです。品種に応じて全国で手軽に栽培できるブルーベリーは、今では日本国内だけでも数十種類の品種があります。

大きくは3つの系統に分けられます。

  • 関東より南の暖かい地域で育つ『ラビットアイ系』
  • 関東より北の寒い地域で育つ『ハイブッシュ系』と『ノーザンハイブッシュ系』
  • 日本全国で育つ『サザンハイブッシュ系』

大きさや見た目に少し違いはありますが、栄養面ではそこまで大きな違いはありません。

美味しくて栄養が詰まったブルーベリーを選ぶポイントは3つ。
品種ではなく個別に見た目で新鮮な物を選ぶのがポイントです。

  • 粒がふっくらとしていて皮に張りがあるもの。
  • 表面にブルームと呼ばれる白い粉が付いているもの。
  • 濃い青紫になっているもの。

粒がふっくらしていてブルームが付いているブルーべりーは新鮮さの証。そして色が濃くなるにつれて甘味や栄養価が高くなるので、濃い色ほど美味しくて栄養たっぷりの証です。

知ってますか?人間に必須の第7の栄養素『ファイトケミカル』

第7の栄養素ファイトケミカル
ここまでブルーベリーの一般的な選び方や栄養素、身体に嬉しい効果をお伝えしてきました。ここからは少し応用編です!身体に嬉しいたくさんの効果が期待できる抗酸化物質ポリフェノールの最新の研究について掘り下げていきます。

皆さんは『ファイトケミカル』という言葉を聞いたことがありますか?

抗酸化物質を中心とする植物栄養素のことで、第7の栄養素と言われています。
3大栄養素がタンパク質・糖質・脂質、5大栄養素はこれにビタミン・ミネラルが加わり、第6の栄養素は食物繊維です。

5大栄養素までは日本でも身体に必須な栄養素として摂取量などの目安も定められていますよね。こういった人間に必須の第7の栄養素として植物のパワーである抗酸化物質が注目されています。

トマトの赤やニンジンのオレンジ、レモンの黄色、ブロッコリーの緑にブルーベリーの青紫などなど。野菜や果物の鮮やかで瑞々しい色や香り、そして苦みや辛味成分に含まれる機能性成分全般を『ファイトケミカル』と呼びます。

日本でも古くからヨモギやアロエが薬としても使われていたり、現代では消炎鎮痛剤として知られるアスピリンはヤナギの樹皮から採れた成分が元になっているなど、植物が人間に与えている効果は古くから人間の知恵として日々の生活に生きています。

ファイトケミカルを第7の必須栄養素として数値化する取り組みが始まっています。

ファイトケミカルの代表は抗酸化物質ポリフェノール

抗酸化物質ポリフェノールを豊富に含むブルーベリー
植物のパワー『ファイトケミカル』の中で特に重要なのが、ブルーベリーにもたっぷり含まれている抗酸化物質ポリフェノール。免疫力向上や、アンチエイジング、ダイエットなど沢山の効果が期待されています。

今では全ての病気の原因になんらかの形で身体の酸化が関わっているとも言われています。抗酸化物質は、肌などの見た目だけでなく身体の中から元気で若々しい日々を過ごす為のアンチエイジング効果が期待されている成分です。

抗酸化力を数値化する『ORAC』分析とは?

ORAC値の高いブルーベリー
沢山のパワーが期待される抗酸化物質。日本ではまだ浸透していませんが『ORAC分析』と呼ばれる食品の抗酸化力を図り数値化する分析方法があります。

日本の食品にタンパク質や脂質などの含有割合が記載されているように、海外では食品の『ORAC値=抗酸化力を示す数値』が記載され始めているんです。

ORACOxygen Radical Absorbance Capacity)は、1992年に米国農務省と米国立老化研究所の研究者らにより開発された抗酸化物質の抗酸化力を測定する新たな指標です。(活性酸素吸収能力

日本食品分析開発センター

抗酸化力を示すORAC値別グラフこのORAC分析で果物のORAC値(=抗酸化力)を計測したところ、ブルーベリーはラズベリーやブドウよりも多くの抗酸化物質=アンチエイジング物質を含むことが分かりました。高いORAC値を示す果物は、抗酸化物質(ポリフェノール)の中でもアントシアニンを多く含む傾向があることが分かっています。

最新の研究で期待されるブルーベリーの栄養効果

ガン抑制効果などが期待されるブルーベリーの実
日本ではまだまだ『アントシアニン=目に良い・アンチエイジングに良い』などのイメージしかないブルーベリー。アメリカでは最新の研究が進んでいて、ブルーベリーにたっぷり含まれるアントシアニンにはこんな効果があることも報告されています。

  • DNAレベルで酸化ダメージを減らす。
  • 心臓血管病リスクを減らす。
  • 脳機能を改善する。
  • 脳への血流を増やし集中力アップ。
  • 血糖値の上昇を抑える。
  • 血圧を低下させる。
  • がん細胞の増殖を抑制する。

まさしくスーパーフード!まだまだ研究段階ですが沢山のパワーを秘めたブルーベリー。ぜひ日々の生活に取り入れたいフルーツです。

編集後記

ブルーベリーを食べていると手が青紫になったり、服に付くとなかなか落ちないブルーベリーの色素。でも、あの落ちない程の色が抗酸化物質がたっぷり含まれている証だと思うとありがたくも思えてきます。

育てやすいフルーツなのでご家庭で育てるのも人気のブルーベリー。最近ではコンビニでも手軽に冷凍ブルーベリーが手に入りますし、ぜひ日々の生活に取り入れて元気で若々しい毎日を送って下さい。
 

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。